不妊症コラム

■人工授精について

「安心安全な人工授精は妊娠を自然にサポートする不妊治療です」

はじめに
まずは人工授精の前に行うタイミング法
人工授精と体外受精の違いを簡単解説
「人工授精」を選択するタイミングは?
一般的な成功率、当クリニックでの成功率
人工授精にデメリットは?
患者さんの時間を無駄にしないために

 

■はじめに

「自然に妊娠をしたい」「怖い治療をするのでは……?」

 

このような声を人工授精に関して伺うことがあります。どうやら、「人工」という言葉から自然ではない治療をイメージされる方が多いようです。しかし、実際は体外受精に比べて、より自然妊娠に近い形での治療となります。

 

是非、具体的に人工授精がどのようなものかを知ってください。早い段階で不安や疑問点などを解消しておけば、様々な治療の選択肢を検討できるようになるからです。今回は、人工授精の詳しい内容や治療方法、小川クリニックでの妊娠率などをご紹介します。

 

■まずは人工授精の前に行うタイミング法

当クリニックの、不妊治療は身体に負担の少ない方法から徐々に始めていく治療(ステップアップ法)を心がけています。

 

ほとんどの場合、人工授精の前にタイミング法を行っていきます。妊娠しやすい時期を見計らって、性交を行うということで分かりやすいかもしれません。既に自分たちで行っている方も多いでしょう。

 

では、何故医療機関でタイミング法を提案するのでしょうか?

 

それは、よくよくお話を聞いてみると、不正確、もしくは間違ったタイミング法を試している方がいらっしゃるからです。医療機関で検査を行えば、基礎体温、ホルモンの分泌量を元に、より妊娠の精度を高められます。また、ホルモンのバランスが悪い場合は、排卵誘発剤などを処方することも可能です。

 

以上のようなタイミング法を続けても妊娠に至らない場合、人工授精の治療を提案いたします。

 

■人工授精と体外受精の違いを簡単解説

人工授精は簡単にいうと、人の手を借りて子宮内に精子を注入する方法です。まず、事前に男性の精子を採取、そして、排卵日(もしくは排卵日の直前)に、子宮内に精子を直接注入します。

 

その際に、当クリニックでは、「PERCOLL法」を行っています。あらかじめ精液を洗浄しておき、優良な精子を選別する方法です。生き生きと活発に運動している精子を集めることで、卵管まで精子がたどり着きやすくする可能性を高めます。細菌やホコリなどが侵入する心配がないこともメリットの一つ。

 

一方、体外受精は卵子を取り出し、精子と結合して培養。細胞分裂が見られれば子宮内に戻すという方法です。当クリニックでの治療は人工授精までとなります。患者さんの年齢や検査結果によって、体外授精が必要と判断した場合は、すぐに専門の病院を紹介させていただきます。

 

■「人工授精」を選択するタイミングは?

当クリニックの基本方針として、一年近くタイミング法を続けても妊娠に至らない場合、ご夫婦に人工授精を提案いたします。

 

また、以下のような場合も、タイミング法ではなく人工授精を提案いたします。

 

  • 精子減少症、乏精子症など
  • 抗精子抗体を持っている場合
  • 性交障害(男性側がEDの場合、セックスレスの夫婦など)

 

そのほか、様々な検査を行っても明確に不妊の原因が突き止められないときにも、人工授精のステップに進むことがあります。

 

■一般的な成功率、当クリニックでの成功率

患者さんの年齢や健康状態によってばらつきはありますが、人工授精で妊娠する確率は、平均で5~10%程度というデータがあります。つまり、1回の治療だけでは結果が出ないことも多く、複数回続ける方が一般的です。

 

また、人工授精でも、自然妊娠の場合と同様に、30代中盤を境に妊娠数が減少。流産率も高くなる傾向にあります。(参考:公益社団法人日本産科婦人科学会(JSOG)の資料よりhttp://plaza.umin.ac.jp/~jsog-art/2014data_201609.pdf)。

 

当クリニックでのデータは以下の通りになります。

 

*H29.2月~7月の期間

治療患者数40名中(妊娠は6名)

人工授精の回数は期間中1回目3名、2回目1名、3回目1名、5回目1名

31歳1名

35歳4名

38歳1名

 

*H29.8月~H30.1月の期間

治療患者数31名中(妊娠は7名)

回数は1回目3名、4回目1名、6回目2名、17回目1名

33歳2名

34歳1名

36歳3名

37歳1名

 

1年間の患者さん当たりの妊娠率は13÷71=18.3%でした。

 

■人工授精にデメリットは?

人工授精の副作用は特にありません。

 

あえて言うなら、子宮口よりカテーテルを挿入する際、抗生剤を利用した際少し痛みを感じる方がいるようです。痛みの程度は人によってまちまちですが、すぐにいつも通りに身体を動かせるようになります。もしお身体が辛い場合は、ゆっくりと休むことも可能なのでご安心ください。

 

また、人工授精によって流産や障害の度合いが高くなるということはありません。

 

■当クリニックは日曜日祝日も対応。患者さんの時間を無駄にしません。

当クリニックでは、出来る限り患者さんの負担にならないように日曜日・祝日も対応しております。また、必ずしもこちらの治療方針を押しつけることはしません。患者さんの年齢や費用面、ライフスタイルなどを考慮し、来ていただいた方が次への一歩を踏み出せるよう、最良の道を探っていきます。

 

まだ日本では、妊娠=自然なものという意識が強く、医療施設での不妊治療を若い内に考える人は少ないようです。しかし、あらかじめ不妊治療について知っておけば、いざというときに落ち着いて治療を受診できることでしょう。

 

よく見られているコラム

  • ■不妊症検査
  • ■妊娠と花粉症(不妊治療中の方も参考にして下さい)
  • ■顕微授精「卵細胞質内精子注入法」(ICSI)
  • ■黄体機能不全
  • ■子宮着床障害
  • ■続発性不妊症
  • ■妊娠成立のための条件・・・射精
  • ページトップへ