妊娠中のサプリメント摂取について
- お知らせ
ポリフェノールは抗酸化作用があり美容や健康にいいといわれています。しかし、最近の学会では妊娠中のポリフェノールの過剰摂取により、産まれてくる赤ちゃんの心臓に影響が出ることが報告されています。
具体的には妊娠の後半(28週以降)に多量のポリフェノールをとると、プロスタグランディン(PGE₂)というホルモンと拮抗して、赤ちゃんの心臓にある動脈管(本来は産まれるまで開いていないといけない)が狭くなり、心不全となり赤ちゃんがおなかの中で弱ってくる可能性が出てきます。
ポリフェノールの種類は8000種以上あります。
アントシアニン(ブルーベリー、アサイー、プルーンなど)、カテキン、イソフラボン、タンニン、フラボノイド(ルイボスティ―など)‥‥
ただ、食事で摂る分では影響が出ることはありません。
赤ちゃんに悪影響を与えたポリフェノールの例としては、貧血に良いといわれ濃縮プルーン、濃縮ブルーベリーを毎日食べたり、飲んだりした妊婦さん。
ルイボスティーならカフェインレスで赤ちゃんにも影響がないと思い、毎日1ℓ水代わりに飲み続けた妊婦さん。
しかし、前にも述べたように、ポリフェノールを食事で普通に摂る場合には悪い影響を及ぼしませんが、ポリフェノールのサプリメントと濃縮ジュースでの摂取は控えましょう。
当クリニックでは妊娠中にのんでいいサプリメントは葉酸だけ(妊娠前からが理想)と指導しています。
妊娠中の立ち眩みを貧血と勘違いして、貧血予防のサプリメントなら大丈夫と思い勝手にのまないようにして下さい。妊娠中(特に後半期)は少しの貧血の方が赤ちゃんは元気です。
ポリフェノールは悪者ではありません。あくまで過剰な摂取が赤ちゃんの心臓に悪影響を及ぼすので気を付けてください。
BAILA(集英社)に妊娠中のサプリメントにつき載せてありますので、ご一読ください。