- 卵管通水法による卵管疎通性の獲得。卵管の癒着が軽度の場合は卵管通水法により卵管が開通することがあり、それにより妊娠に至ります。
- 腹腔鏡により癒着を剥離し、卵管を開通させます。手術により閉鎖部を切除してつなぎ合わせ、卵管を通過させます。
- クラミジア感染は早いうちに治療すれば、卵管の閉塞を起こさないですみます。
- 体外受精・胚移植法(IVF・ET)
- クロミッド療法(内服薬)
- 副作用の少ない薬です。軽い排卵障害、多嚢胞性卵巣、黄体機能不全に効果を発揮します。時に頚管粘液が減少します。
- レトロゾール療法
- クロミッド療法に反応しない症例やPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)に使用されます。
- HMG療法(筋肉注射)
- 排卵障害に威力を発揮します。時として卵巣の腫大、腹水の貯留、多胎妊娠がおきますが、注意して使用すればかなりの率で副作用は防げます。
- FSH療法(皮下注射)
- HMG療法の副作用を減らす目的で使用されます。
- クロミッド+FSH療法
- クロミッド単独では妊娠に至らない症例に、卵胞をより成熟させる目的で使用されます。
- ブロモクリプチン療法(パルキゾン、パーロデル、 カバザール)
- プロラクチンが高いため排卵がうまくいかない症例にブロモクリプチンを投与すると排卵が確立します。
- HCG療法(筋肉注射)
- クロミッドやFSHで成熟した卵胞を排卵させる目的で使用されます。また、排卵後に着床しやすくする目的(高温層を持続)でも注射します。
- 子宮内膜に筋腫やポリープがあれば麻酔をして取り除き、受精卵が着床しやすくします。
- HCG療法(筋肉注射)を行い、黄体ホルモンの分泌を促し着床した場合、妊娠の維持を計ります。
- 黄体ホルモン療法(内服-デュファストン、注射-プロゲホルモン)を行い、高温層を持続し妊娠の維持を計ります。
性交後試験(ヒューナーテスト)で精子と頚管粘液の相性を見ます。相性の良くない場合は人工授精(AIH)をします。
早めに治療をステップアップして、妊娠に至らない場合は、大学病院へ腹腔鏡手術の依頼をします。
年齢的な余裕のある場合は、スプレキュア(点鼻)、ディナゲスト(内服)、リュープリン(皮下注射)で治療することもあります。
カウンセリングでも改善しない方は、人工授精(AIH)、シリング法の指導を行います。
また、勃起不全の方にはバイアグラの処方も行っています。
※上記の療法で改善しない場合はAIH、AIH(percol)を施行します。
最近自己抗体と習慣性流産の関係が注目され、自己抗体陽性の患者さんは絨毛(胎盤になるところ)の血液の流れが悪いために流産をくり返すことが判ってきました。当クリニックでは漢方療法(柴苓湯)やバッファリンを使い80%以上の方が妊娠を継続されているか、元気な赤ちゃんをご出産されています。
なお、3回続けて流産すると習慣流産と診断されますが、実際には2回目の流産時に原因究明を開始し、治療を始めることをお勧めします。
人工授精の治療の流れを知って、
不安を解消しましょう