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不妊治療

不妊治療とは

初診時は一般的な婦人科の診療(子宮・卵巣の状態の診察)をします。
その時に不妊検査のスケジュールを起こして、その後約2ヶ月間で妊娠を計りながら検査をしていきます。

不妊検査のスケジュール

不妊治療の流れ

  • Step01

    生理開始3~4日目

    • 卵管検査(通水検査、子宮卵管造影)の予約
    • LH-Rhtest(ホルモン負荷検査)
    • 夫精液RH検査
  • Step02

    生理開始8~10日目

    • 卵管検査(通水検査、子宮卵管造影)
  • Step03

    生理開始12日目~排卵日

    • 経腟超音波にて卵胞径計測
    • 頸管腟粘液検査
    • 尿中LH測定
  • Step04

    排卵日前日~排卵日

    • ヒューナーtest(性交後試験)
  • Step05

    排卵後約7日目

    • 黄体機能検査(採血)

原因に対する治療法

01

卵管通過障害

  1. 卵管通水法による卵管疎通性の獲得。卵管の癒着が軽度の場合は卵管通水法により卵管が開通することがあり、それにより妊娠に至ります。
  2. 腹腔鏡により癒着を剥離し、卵管を開通させます。手術により閉鎖部を切除してつなぎ合わせ、卵管を通過させます。
  3. クラミジア感染は早いうちに治療すれば、卵管の閉塞を起こさないですみます。
  4. 体外受精・胚移植法(IVF・ET)

02

排卵障害

クロミッド療法(内服薬)
副作用の少ない薬です。軽い排卵障害、多嚢胞性卵巣、黄体機能不全に効果を発揮します。時に頚管粘液が減少します。
レトロゾール療法
クロミッド療法に反応しない症例やPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)に使用されます。
HMG療法(筋肉注射)
排卵障害に威力を発揮します。時として卵巣の腫大、腹水の貯留、多胎妊娠がおきますが、注意して使用すればかなりの率で副作用は防げます。
FSH療法(皮下注射)
HMG療法の副作用を減らす目的で使用されます。
クロミッド+FSH療法
クロミッド単独では妊娠に至らない症例に、卵胞をより成熟させる目的で使用されます。
ブロモクリプチン療法(パルキゾン、パーロデル、 カバザール)
プロラクチンが高いため排卵がうまくいかない症例にブロモクリプチンを投与すると排卵が確立します。
HCG療法(筋肉注射)
クロミッドやFSHで成熟した卵胞を排卵させる目的で使用されます。また、排卵後に着床しやすくする目的(高温層を持続)でも注射します。

03

着床障害

  1. 子宮内膜に筋腫やポリープがあれば麻酔をして取り除き、受精卵が着床しやすくします。
  2. HCG療法(筋肉注射)を行い、黄体ホルモンの分泌を促し着床した場合、妊娠の維持を計ります。
  3. 黄体ホルモン療法(内服-デュファストン、注射-プロゲホルモン)を行い、高温層を持続し妊娠の維持を計ります。

04

精子と頚管粘液の相性

性交後試験(ヒューナーテスト)で精子と頚管粘液の相性を見ます。相性の良くない場合は人工授精(AIH)をします。

05

子宮内膜症

早めに治療をステップアップして、妊娠に至らない場合は、大学病院へ腹腔鏡手術の依頼をします。
年齢的な余裕のある場合は、スプレキュア(点鼻)、ディナゲスト(内服)、リュープリン(皮下注射)で治療することもあります。

06

性交障害

カウンセリングでも改善しない方は、人工授精(AIH)、シリング法の指導を行います。
また、勃起不全の方にはバイアグラの処方も行っています。

07

精子減少症

  • 漢方療法
  • 循環改善剤
  • ビタミンE

※上記の療法で改善しない場合はAIH、AIH(percol)を施行します。

08

習慣流産(不育症)

最近自己抗体と習慣性流産の関係が注目され、自己抗体陽性の患者さんは絨毛(胎盤になるところ)の血液の流れが悪いために流産をくり返すことが判ってきました。当クリニックでは漢方療法(柴苓湯)やバッファリンを使い80%以上の方が妊娠を継続されているか、元気な赤ちゃんをご出産されています。

なお、3回続けて流産すると習慣流産と診断されますが、実際には2回目の流産時に原因究明を開始し、治療を始めることをお勧めします。

人工授精の治療の流れを知って、
不安を解消しましょう

料金の一例

当クリニックでは、患者さんの状況に合わせて最適な治療計画を作成します。

初診時

初診は基本的には、内診・超音波・子宮頸癌細胞診・クラミジア/淋菌検査をセットとして約5,100円頂戴いたします。その他の場合は、必ずしも料金表通りでないこともありますので詳しくは受付でお聞きください。

保険適用の諸検査(下記の金額に220円~390円の再診料が加算)

※R4年4月より人工授精が保険適用となりました。

超音波検査 約1,600円
精液検査 約350円
(初めての時は初診料820円が加算されます)
卵管検査1(超音波下通水検査) 約3,300円
卵管検査2(子宮卵管造影) 約9,200円
LH-Rhtest(ホルモン負荷検査) 約11,000円
ホルモンRH検査(黄体ホルモン、卵胞ホルモン、プロラクチン、テストステロン(男性ホルモン)の4項目) 1,000円~2,000円

各種排卵誘発剤

(内服)クロミッド5錠/1か月:約330円
(注射)FSH/1管:約500円
(注射)HMG/1管:約410円
HCG注射/1管 約450円
人工授精(PERCOLLによる優良精子選別法) 約6,070円

自費の諸検査・治療

超音波検査
※子宮や卵巣などを超音波を使用して観察する検査です。
約2,000円
(※排卵誘発剤使用すると3回/月まで保険がききますが4回目より自費となります)
HCG注射/1管
※クロミッドやFSHで成熟した卵胞を排卵させる、および排卵後に着床しやすくする目的で注射します。
約1,510円/管
(※HCG注射3回/月まで保険がききますが4回目より自費となります)
抗精子抗体
※精子を外敵とみなして働きを妨げてしまう抗体がいないか検査します。
11,000円
染色体検査
※ご夫婦の染色体を採取し、染色体の数や構造に異常がないかを確認します。
33,000円/人
AMH(抗ミューラー管ホルモン)
※卵巣から赤ちゃんになり得る卵子を排卵する能力がどの程度かを確認します。
11,000円

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東京都不妊検査等助成事業について


東京都では平成29年10月2日より不妊検査及び一般不妊治療の費用の一部(5万円を上限に)が助成されることとなりました。条件は①都内に住民登録されている方②検査開始日における妻の年齢が40歳未満であること(夫の年齢は関係ありません)

初めて不妊治療を受けられる方へ

不妊治療の方法は、簡単なものから時間のかかるものまで様々です。当クリニックはお一人おひとりのご希望をしっかり伺い、皆さんと一緒に治療法を考えてまいります。不妊治療を受けようか迷っている方は、是非勇気を出してご来院ください。

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