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■不妊症検査

  • 不妊症コラム

「小川クリニックで行っている不妊症検査を簡単解説」

晩婚化、晩産化が進む日本
早めに相談して欲しい理由
小川クリニックが行っている不妊症の検査
不妊症検査に関して当クリニックが心がけていること

 

■晩婚化、晩産化が進む日本

近年、女性の社会進出や若い世代が抱える将来への不安から「晩婚化」「晩産化」の傾向が進んでいます。

 

厚生労働省の調査によると、2011年には初産年齢の平均年齢は30歳を突破。それに伴って、不妊治療を受診する方も増えています。

 

ただ、残念ながら日本ではまだまだ不妊治療についての知識が十分に浸透していません。妊娠や出産の知識が不足しているため、治療を決断するのに時間がかかってしまうケースも。不妊は「一般的には一年間、性交を継続的に行っているにもかかわらず、妊娠が成立しないこと」と定義されています。

 

しかし、当クリニックでは一年を待たずに、”妊娠しにくい身体かな?”と思った段階で検査などを行って欲しいと考えています。

 

■早めに相談して欲しい理由。なぜなら実年齢=卵巣年齢ではないから

多くの方が勘違いされていますが、実年齢=卵巣の年齢ではありません。

 

卵子は生理の前に新しく作り出されるわけではありません。女性は生まれたときに、一生分の卵子をもって生まれてきます。体内に保存されている卵子は徐々に老化が進み、30代中盤を境に自然に妊娠できる確率は一気に下がっていきます。

 

さらに、卵子の老化するスピードはストレスや生活習慣の悪化などでも変わります。だから、実年齢で検査の時期を考えるのは少しリスクがあるのです。

 

けれどご安心ください。

 

最近では、卵巣の年齢をチェックできる検査もあり、より御自身の状況を的確に把握できるようになりました。

 

■小川クリニックが行っている不妊症の検査

検査は「低温期」「排卵期」「黄体期」など月経の周期に合わせて行われ、一度にすべてを行うことはできません。

 

  • 基本の初診

初診は内診などを行い、一人一人にどのような検査が必要かをカウンセリング。治療に対する希望や疑問点など何でもおっしゃってください。

 

また、その際に「男性側がどこまで協力してくれるのか」をお聞きすることもあります。その理由として、WHO(世界保健機構)の調査によると不妊の原因として48%が男性側という結果があるからです。場合によっては、精液検査やフーナーテストなど男性側の協力が必要な場面も多くなってきます。

 

  • 血液検査(各種ホルモン検査)

ホルモン検査は、一般的によく行われている採血検査と同じです。

 

当クリニックでは、

 

  • 黄体ホルモン
  • 卵胞ホルモン
  • プロラクチン
  • テストステロン(男性ホルモン)

 

以上の4項目をチェックします。

 

検査によって、適切な排卵を妨げる「高プロラクチン血症」、着床や妊娠を手助けする黄体が十分に分泌されない「黄体機能不全」などがわかります。ホルモンの状況次第で、適切な薬を処方し患者さんをサポート。

 

また、血液検査によって、クラミジア等の性感染症に罹患しているかどうかもわかります。性感染症と聞いて「自分には関係ない」と思われるかもしれません。しかし、クラミジアは若い世代を中心に患者さんが増えており、症状に気づきにくいため注意が必要です。

 

  • AMH(抗ミューラー管ホルモン)

 

ホルモン検査の一つとして、ホルモンの基礎値、卵巣の予備能力がわかるAMH(抗ミューラー管ホルモン)があります

 

卵巣が休まっている時期に検査を行うことで、「42歳以上」「40~41歳」「38~39歳」といったように細かく卵巣年齢がわかります。

 

もともと、AMHは体外受精を望む患者さん向けの検査でした。しかし、ストレスや生活習慣によっても卵巣年齢は変化することから、将来のことも考えて早い段階で検査を望む方が増えています。新しい検査で自費となってしまいますが、次のステップに進むために重要な検査です。

 

  • 超音波検査

 

不妊検査において最初に行われることが多い検査です。膣内に検査器具を挿入し、モニター上で子宮や卵巣周囲を超音波エコー検査で観察していきます。ほとんどの場合、痛みはないので安心です。

 

卵巣や子宮の形に変わりは無いか判断し、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣嚢腫、卵巣嚢腫(のうしゅ)の発見に繋げていきます。クラミジアなどの性感染症、最近多いPCO(多嚢胞性卵巣)などの月経異常の診断など多くの症例に対応している検査です。また、卵胞の大きさを測定することで、タイミング法に必要不可欠な排卵日が推測できます。

 

  • 卵管検査1(超音波下通水検査)

 

通水という言葉通り、生理食塩水を子宮の入り口に注入し、子宮内の状態や卵管の通過性をチェックする検査方法です。超音波(エコー)を用いてポリープや粘膜下筋腫の有無を調べることができます。検査時間は約10分。造影剤を用いる子宮卵管造影と異なり、レントゲンによる被爆の心配もなく、痛みが伴う事はほとんどありません。子宮卵管造影と同様に卵管洗浄の効果も期待できます。

 

  • 卵管検査(子宮卵管造影)

 

造影剤をカテーテルで子宮腔内に注入して、それが広がっていく様子をレントゲンで撮影。卵管が詰まっているかどうか、卵管の形などを診断でき、卵管通水検査よりも、幅広い症例の診断チェックが可能です。生理食塩水を用いる卵管通水検査と異なり、造影剤は粘度が高いため、痛みを感じる方もいらっしゃいます。ただ、造影剤によって卵管の通過性が改善することで、妊娠の確率が高まる副次的効果も報告されています。

 

  • LH-RHテスト(ホルモン負荷テスト)

 

女性ホルモンを作り出す「下垂体」がしっかり働いているかを検査しています。

視床下部から分泌しているLH-RHを投与し、視床下部、下垂体、卵巣それぞれが正常に働いているかをチェックします。最初にホルモンの異常を見つける精密検査です。

 

  • 精液検査

 

男性の精液をフィルムケースで採取して、精子の数と運動率を測定。もし、基準値に満たない場合は、乏精子症、無精子症、精子無力症などを染色体検査で診断していきます。精液検査が早ければ早いほど、次のステップへ進めますが、なかなか理解を得られない場合もございます。しかし、成人になってから高熱やおたふく風に罹患した方は、無精子症や重度の乏精子症のリスクが高くなっているので非常に大切な検査といえるでしょう。

 

  • 性交後試験(ヒューナーテスト)

 

精液検査に抵抗がある場合に行うことが多い検査方法。それがフーナー検査です。性交直後に行い、男性の精子と女性の粘液(おりもの)を顕微鏡で観察、精子の数やおおよその動きなどがわかります。検査結果によっては、抗精子抗体検査。子宮頚管粘液検査を一緒に行う場合もあります。

 

■不妊症検査に関して当クリニックが心がけていること

「不妊症検査料が高い」「受けたいけど時間が合わない」「検査が色々あって訳が分からない」不妊症検査について調べると最初の段階から、様々な困難にぶつかることと思います。患者さんのライフスタイルや体調次第では、すべての検査を終えるのに数ヶ月近くかかることもあり、働いている女性にとっては大変な負担です

 

当クリニックでは、その人にあった検査、治療を提案し、精神的にも肉体的にも経済的にも負担の少ない治療を心がけています。早いうちから不妊の知識を共有できていれば、様々な選択肢を提示できます。血液検査だけでもわかることはたくさんあるので、内科に健康診断に来たついでなどにもお気軽にお申しつけください。

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