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人工授精(AIH)は意味ない?妊娠確率や治療スケジュールなど解説【医師監修】

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「人工授精に意味はないの?」という不安を抱く方は少なくありません。
人工授精は不妊治療の重要な選択肢の一つですが、妊娠率や適応条件について正しく理解することが大切です。
本記事では、人工授精が「意味ない」と言われる背景、実際の妊娠確率、治療の流れ、向いている方と向いていない方の特徴など、詳しく解説いたします。
治療選択の参考としてお役立てください。
 

人工授精(AIH)とは?
人工授精(AIH)は意味ないといわれる理由
人工授精(AIH)の妊娠確率と費用
人工授精(AIH)に向いている人・向いていない人
人工授精(AIH)のメリット・デメリット
人工授精(AIH)の治療スケジュール
まとめ

 

人工授精(AIH)とは?


人工授精(AIH:artificial insemination by husband)は、夫またはパートナーから採取した精子を医療機関で処理し(Percoll法)、女性の子宮内に直接注入する不妊治療法です。
この治療では、精子の質を向上させるため、運動能力の高い精子を選別・濃縮する工程が重要な役割を果たします。

治療の主な目的は、精子が卵子に到達する可能性を高めることにあります。
自然妊娠では精子が膣から卵管まで長い道のりを進む必要がありますが、人工授精では子宮内に直接注入することで、この距離を大幅に短縮できます。

不妊治療における人工授精の位置づけは、タイミング法に続く段階(タイミング法→人工授精→体外受精/顕微授精)に当たります。
効果が得られない場合は、体外受精、さらには顕微授精へとステップアップしていくのが一般的な流れとなっています。
 

人工授精(AIH)は意味ないといわれる理由


人工授精に対して否定的な見解が生まれる背景には、いくつかの要因が存在します。
最も大きな要因の一つは、1回あたりの妊娠率に関する誤解です。

自然排卵周期での人工授精による妊娠率は約4%程度であり、排卵誘発剤を併用した場合でも7〜14%程度にとどまります。
この数値だけを見ると、確かに低い印象を受けるかもしれません。
しかし、妊娠率は累積的に評価する必要があります。
3~6回の治療を継続することで、累積妊娠率は大幅に向上するというデータが示されています。

また、適応対象に関する理解不足も、否定的な評価につながる要因です。
精子濃度が極端に低い症例(500万個/mL以下など)や、卵管の通過性に問題がある場合、人工授精だけでは十分な効果が期待できません。
このような症例では、最初から体外受精や顕微授精を選択した方が効率的である場合があります。

経済的・心理的な負担も重要な要素です。
人工授精は1回あたりの費用は比較的抑えられますが、複数回の治療が必要になることが多く、結果として時間と費用の両面で負担を感じる患者が少なくありません。
一方で、いきなり高額な体外受精から始めるリスクを回避できるという利点もあることを理解しておく必要があります。
 

人工授精(AIH)の妊娠確率と費用


本項目では、人工授精(AIH)の妊娠確率と費用についてご説明します。
 

人工授精の妊娠確率

人工授精における妊娠の可能性は、治療方法や個人の状況によって大きく変動します。
単回の治療で見ると、自然排卵の状態で行う人工授精では約4%程度の妊娠率となっています。

排卵誘発剤を併用する場合、妊娠率は向上する傾向にあります。
経口の排卵誘発剤であるクロミフェンやレトロゾールなどを使用した場合は約7%、注射によるFSH製剤を用いた排卵誘発では約14%程度まで上昇します。
これらを総合すると、1回の人工授精あたりの平均妊娠率は約10%弱となります。

重要なのは累積での妊娠率です。
3~4回の治療を継続することで、累積妊娠率は約20~30%程度まで上昇します。
多くの医療機関では6回まで人工授精を実施しており、6回累積を目安に次の段階を検討します。

年齢による影響も無視できません。
30歳未満の女性では1回あたり10%を超える妊娠率が期待できますが、35歳前後では8~9%程度、40歳前後になると5~6%程度まで低下する傾向があります。
 

人工授精の費用

人工授精にかかる費用は、医療機関や治療内容によって幅があります。
令和4年4月より保険適用となっており、1回あたりの実施料は約6,070円(精子処理料等を含む)です。
このほかに再診料、超音波検査、薬剤費などが加算される場合があります。
(※自費で行う場合は金額が異なります。)
 

人工授精の妊娠確率を高めるポイント

妊娠の可能性を向上させるためには、いくつかの重要な要素を最適化する必要があります。

排卵のタイミング把握は最も重要な要素の一つです。
超音波検査により卵胞径を18~20ミリメートル程度まで確認し、最適な人工授精の実施日を決定します。
HCG注射を用いて排卵を誘発し、注射後24~36時間前後に人工授精を実施する方法も高い効果を示します。

排卵誘発法の適切な選択も重要です。
軽度の多嚢胞性卵巣症候群の場合、まず経口剤での治療を試みます。
経口薬のみでは反応が不十分な場合、注射と経口薬の併用により卵胞発育を促進する方法が効果的です。

男性側の要因改善も見過ごせません。
前日は性交を避け、4~5日前に性交が持てると理想的です。
喫煙や過度の飲酒を控え、ビタミンCやビタミンE、亜鉛などの抗酸化サプリメントを併用することで、精子のDNA損傷を減少させることが可能です。

子宮内環境の最適化も妊娠率向上に寄与します。
子宮内膜厚を8~12ミリメートル程度に維持するため、エストロゲン補充療法や漢方療法を検討します。
子宮内に傷や10㎜以上のポリープが存在する場合は、事前の外科的処置により環境改善を図ります。

生活習慣の見直しも基本的でありながら重要な要素です。
BMIを18.5~25程度の適正範囲に維持することで、ホルモンバランスの安定化が期待できます。
ストレス軽減のため、ウォーキングやヨガなどの軽い運動を取り入れたり、趣味の時間を確保したりすることも効果的です。
 

人工授精(AIH)に向いている人・向いていない人


本項目では、人工授精(AIH)に向いている人・向いていない人についてお伝えします。
 

人工授精が向いている人①:精子の運動率が少し弱い方

精子の泳ぐ力が通常より低下している場合、人工授精は非常に効果的な治療選択肢となります。
自然な性交では精子が卵子の待つ卵管まで到達することが困難になるため、医学的なサポートが効果的です。

正常精液所見(WHO)では、精子濃度1,600万/mL以上、運動率42%以上とされています。
この基準を下回る場合や軽度の男性因子不妊では、人工授精の検討が推奨されます。

治療の成功率は個人の状況により異なりますが、精子運動率の軽度から中等度の低下であれば、人工授精により妊娠の可能性を大きく高めることができます。
 

人工授精が向いている人②:性交のタイミングを合わせにくい方

夫婦の生活環境や身体的な事情により、適切なタイミングでの性交が困難な場合、人工授精は理想的な解決策となるでしょう。
現代社会の働き方の多様化により、このような状況に直面するカップルは増加傾向にあります。

職業上の制約が最も一般的な要因の一つです。
医療従事者、交代勤務者、出張の多い職業に就いている場合、排卵日に合わせたスケジュール調整が極めて困難になります。
特に、夫婦双方が不規則な勤務体系で働いている場合、自然なタイミングでの妊娠は現実的ではありません。

人工授精では、医療機関での正確な排卵日の把握により、最も受精しやすいタイミングで治療を実施します。
超音波検査やホルモン値の測定により、排卵日を予測することが可能です。
これにより、夫婦のスケジュール調整に関するストレスを大幅に軽減できます。
 

人工授精が向いている人③:検査をしてもはっきりした原因が見つからない方

様々な検査を実施しても明確な不妊原因が特定できない場合も、人工授精は重要な治療選択肢となります。
このような状況は「原因不明不妊」と呼ばれ、不妊症の約10~15%を占める決して珍しくない状況です。

典型的な例として、30代後半のカップルで卵管疎通検査や精液検査の結果が正常範囲内であるにもかかわらず、妊娠に至らないケースが挙げられます。
女性側の卵巣機能、子宮の状態、卵管の通過性に問題がなく、男性側の精子濃度や運動率も基準値を満たしているものの、妊娠が成立しない状況です。

原因不明不妊に対する人工授精の意義は、診断と治療の両面にあります。
治療面では、洗浄精子を子宮内に直接注入することで受精の確率を向上させることができます。
診断面では、人工授精の結果により、今後の治療方針を決定する重要な情報を得ることができます。
 

人工授精が向いている人④:排卵が少し不安定な方

排卵のリズムが不規則であったり、排卵日の予測が困難な軽度の排卵障害を持つ方にとって、人工授精は効果的な治療選択肢となります。
このような状況では、自然な排卵を待つよりも医学的な管理下で治療を進める方が妊娠の可能性を高めることができます。

多嚢胞性卵巣症候群を患っている女性が代表的な例となります。
この疾患では卵胞の発育が不均一になり、毎月の排卵が不安定になる特徴があります。
また、月経周期が35日以上と長期化する傾向も見られますが、適切な排卵誘発剤の使用により管理が可能です。

人工授精における排卵障害治療の最大のメリットは、タイミングの精密なコントロールにあります。
排卵誘発剤や注射により卵胞の成長を管理し、超音波検査で卵胞径の増大を確認して最適なタイミングで精子を注入します。

自然排卵のみに依存していた場合、排卵日の予測が困難でありタイミングを逸することが多くあるでしょう。
しかし、人工授精では受精可能期間に的確に介入することができるため、妊娠の機会を大幅に増加させることが可能となります。
 

人工授精が向いていない人①:精子の数や動きがかなり悪い方

精子の濃度や運動能力が極度に低下している場合、人工授精による治療効果は限定的となります。
このような状況では、より高度な生殖補助医療技術が適応となります。

具体的には、精液検査において精子濃度が500万個/mL以下、運動率が20%以下と診断された男性が典型例となります。
なお、WHO基準の正常値は濃度1,600万個/mL以上、運動率42%以上です。

人工授精では精子の選別・濃縮処理を行いますが、元々の精子数が極端に少ない場合、十分な数の良好な精子を確保することが困難になります。
(※注入精子数の具体的な目標値は施設方針により異なります。)

このような症例では、体外受精と顕微授精の組み合わせが第一選択となるでしょう。
 

人工授精が向いていない人②:卵管が詰まっている、または卵子が通りにくい方

卵管が詰まっている、または卵子が通りにくい方は、人工授精は適切な治療選択とはなりません。
卵管は卵子と精子が出会う重要な場所であり、受精後の受精卵を子宮まで運ぶ役割も担っているためです。

卵管疎通検査により、両側の卵管が通過しないことが判明したケースが典型的な例となります。

このような症例では、体外受精が最適な治療選択となるでしょう。
 

人工授精が向いていない人③:卵巣のはたらきが極端に低下している方(年齢が高い場合など)

卵巣機能が著しく低下している場合、人工授精による治療効果は大幅に制限されます。
卵子の数や質の問題により、受精そのものが困難となったり、受精後の胚発育に支障をきたしたりするためです。

AMH(抗ミュラー管ホルモン)値が0.5ng/mL以下と診断された高齢女性が典型的な症例となります。
抗ミュラー管ホルモンは卵巣内に残存する卵子数を反映する重要な指標であり、この値が低下している場合、採卵可能な卵子数が極めて限られることを意味します。
0.5ng/mL以下は重度の卵巣機能低下状態を示しています。

このような症例では体外受精の適用が推奨されるでしょう。
 

人工授精が向いていない人④:子宮の中にポリープや癒着など大きな問題がある方

子宮内の構造的異常や機能的問題が重度である場合、人工授精による妊娠成立は困難となります。
受精卵の着床には良好な子宮内環境が不可欠であり、これらの問題は直接的に妊娠成功率に影響を与えます。

子宮鏡検査により粘膜下筋腫が複数確認された症例が代表例となります。
粘膜下筋腫は子宮内膜表面に突出する筋腫であり、子宮内腔の形状を変形させ、着床可能な面積を大幅に減少させます。
また、筋腫による局所的な血流異常も着床環境の悪化を招きます。

これらの子宮内環境異常では、人工授精により精子を子宮内に注入できても、受精卵の着床過程で重大な障害が生じます。
受精卵は子宮内膜に侵入して初めて妊娠が成立するため、内膜の質的・量的な問題は直接的に治療成果に影響します。

治療アプローチとしては、まず根本的な子宮内環境の改善が必要となるでしょう。
 

人工授精(AIH)のメリット・デメリット


本項目では、人工授精(AIH)のメリット・デメリットについてお伝えします。
 

人工授精のメリット①:身体的負担が軽い

人工授精は体外受精と比較して身体への負担が大幅に軽減されます。
体外受精では複数の卵子を採取するため採卵手術や全身麻酔が必要となりますが、人工授精ではこれらの侵襲的な処置は不要です。

通院回数も限定的で、主に超音波検査による卵胞モニタリングと必要に応じた排卵誘発注射のみとなります。
卵胞の発育状況をエコーで確認し、適切なタイミングで筋肉注射による排卵誘発を行う程度の処置です。

人工授精当日の処置も短時間で完了します。
痛みもほとんどなく、軽い生理痛程度の違和感を感じる程度とされています。
 

人工授精のメリット②:費用が比較的抑えられる

人工授精は1回あたりの治療費用が体外受精と比較して大幅に抑えられます。
保険適用により自己負担は約6,070円(処理料等含む)が目安で、別途、再診料・超音波検査・薬剤費が加算される場合があります。

妊娠率が1回約10%弱であっても、複数回の治療を実施することで累積妊娠率を向上させることができます。
6回を目安に、次の段階の検討が可能です。
 

人工授精のメリット③:ステップアップ治療への足がかりになる

人工授精で妊娠に至らなかった場合でも、治療過程で得られる情報は次の治療段階への重要な判断材料となります。
これにより効率的な治療方針の決定が可能となります。

人工授精を数回実施することで、排卵日の予測精度や精子処理方法の検証が行われ、個々の患者の問題点が明確化されます。
排卵タイミングの特徴、卵胞発育パターン、精子の質や反応性などの詳細なデータが蓄積されることで、不妊原因の絞り込みが可能となります。

体外受精や顕微授精への移行判断においても、人工授精での経験が重要な指標となります。
排卵障害の程度、精子の状態、子宮内環境の評価などを総合的に判断し、より高度な生殖補助医療への適切なタイミングでの移行が可能となります。
闇雲に高度治療に進むのではなく、段階的なアプローチにより最適な治療法を選択できます。
 

人工授精のデメリット①:妊娠率がやや低め

人工授精の最も大きなデメリットは、1回あたりの妊娠率が比較的低いことです。
全体の平均妊娠率は約10%弱であり、年齢による差も顕著に現れます。
30歳未満の女性でも10%前後、35歳前後では8~9%、40歳前後では5~6%程度まで低下します。

この数値は自然妊娠の月あたり妊娠率とほぼ同等ですが、医学的介入を行っているにも関わらず高い成功率が得られないことに対し、患者が失望感を抱くケースが少なくありません。
特に不妊期間が長い夫婦にとって、「治療を受けても結果が出ない」という状況は大きな精神的負担となります。
 

人工授精のデメリット②:適応範囲が限られる

人工授精は全ての不妊症に対して有効な治療法ではなく、特定の条件下でのみ効果を発揮します。
適応外の症例では治療効果が期待できないため、正確な診断に基づく治療選択が重要となります。

重度の男性因子不妊では人工授精の効果は限定的です。
精子濃度が500万個/mL以下、運動率が20%以下の乏精子症では、人工授精による精子の選別・濃縮を行っても、十分な数の良好精子を確保することができません。

卵管の機能異常も人工授精の重要な適応外要因です。
卵管閉塞や炎症による蠕動運動の低下がある場合、人工授精で子宮内に精子を注入しても、受精後の胚が子宮内腔まで移動できません。
 

人工授精のデメリット③:保険適用外のケースが多い

(本院運用)人工授精は保険適用ですが、診療内容により自費となる項目や加算が生じることがあります。
年齢・診断基準等の要件を満たさない場合には、自費となることがあります。

さらに、人工授精に関連する検査費用や薬剤費用が加算される場合があり、実際の治療費用は想定以上になることもあります。
排卵誘発剤、超音波検査、ホルモン検査などの関連費用を含めた総費用は、診療計画により増減します。
 

人工授精(AIH)の治療スケジュール


本項目では、人工授精(AIH)のスケジュールをご説明します。
 

月経開始~初診準備(周期1~3日目)

人工授精治療は月経周期の正確な把握から始まります。
明らかな赤い出血が1日以上続いた最初の日を「周期1日目」とし、以降の治療スケジュールの基準点とします。

高齢の方は月経開始から3日以内にホルモン検査を実施し、FSH、LH、エストラジオール値を測定して卵巣機能を評価します。
妊娠率を上げるために排卵誘発剤の投与する場合もあります。
初診カウンセリングでは生活習慣の詳細な聞き取りを行い、喫煙や飲酒などの影響について説明します。
 

卵胞モニタリングと排卵誘発(周期5~12日目頃)

経膣超音波検査により卵胞の発育状況を週2回程度モニタリングします。
卵胞径とホルモンを測定し、排卵適期と判断します。

内服による排卵誘発では、クロミフェン50~100ミリグラムを4日目より、またはレトロゾール2.5~5.0ミリグラムを周期3日目より5日間服用します。
レトロゾールは子宮内膜への影響が少ない特徴があります。

内服薬で反応が不十分な場合、HMG製剤やFSH製剤75~150単位を2~3日ごとに筋肉注射します。
卵胞径が10~15ミリメートル、さらに18ミリメートルへと順調に発育するまで継続観察を行います。

治療中は卵巣過剰刺激症候群の予防が重要で、腹部膨満感や急激な体重増加などの症状が出現した場合は速やかな受診が必要です。
 

排卵の合図(周期12~15日目頃)

排卵可能と判断した時期(前日に)HCG5,000~10,000単位を注射して最終的な排卵誘発を実施します。
注射後24~36時間での排卵を予測し、人工授精のタイミングを逆算して決定します。

当日の流れ(例)
自宅での採精は8時30分~10時に行い、容器で持参します。
11時30分に当日の施行時間をお電話でご案内し、
12時30分~ 超音波で卵胞径を確認後に人工授精を実施します。
 

人工授精(AIH)の実施(排卵日当日または前日)

人工授精当日は精液採取から開始します。
自宅で採取し、適切な温度で持参します。

持参された精液はPercoll法で選別・濃縮します。
子宮内注入は細いカテーテルを用いて数分~約10分で実施し、痛みはほとんどなく軽い生理痛程度の違和感です。

処置後は約5分間の安静とし、当日は飲酒・入浴・性行為・激しい運動は控え、シャワーは可とします。
翌日~2日後に超音波で排卵確認を行い、必要に応じてHCG注射や黄体ホルモン剤で黄体補充を行います。
 

判定~次周期への移行(AIH後約2週間)

妊娠判定は人工授精後12~14日目に血液検査または尿検査で実施し、通常当日夕方に結果説明を行います。
判定陽性の場合は妊娠5~6週頃に超音波で胎嚢確認後、通常の妊婦健診に移行します。

判定陰性の場合は月経開始を待って次周期のスケジュールを再設定します。
通常2週間程度で月経が開始され、新たな治療周期に入ります。

治療期間中の心身ケアとして、結果に関わらず心理的サポートやカウンセリングを推奨します。
ストレスはホルモンバランスに影響するため適切な精神的ケアが必要です。

生活習慣の継続的見直しも重要で、栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠、軽度の運動を継続し、必要に応じて漢方薬やサプリメント併用も検討します。
これらの取り組みは次周期以降の治療効果向上にも寄与します。
 

まとめ


人工授精は、夫またはパートナーの精子を医療機関で処理し、女性の子宮内に直接注入する不妊治療法です。
精子の質を向上させるため運動能力の高い精子を選別・濃縮し、精子が卵子に到達する可能性を高めることを目的としています。

「人工授精は意味がない」という声もありますが、これは1回あたりの妊娠率(約10%弱)の数値のみに注目した誤解によるものです。
実際には3~6回の治療継続により累積妊娠率は向上し、適応条件を満たせば十分な効果が期待できます。

費用は保険適用で1回約6,070円(処理料を含む)で、別途、再診料・超音波検査・薬剤費等が加算される場合があります。
軽度の男性因子不妊、タイミング調整困難な夫婦、原因不明不妊、軽度排卵障害の方に適しています。

一方で、重度の男性因子不妊、卵管閉塞、重度の卵巣機能低下、子宮内環境異常がある場合は効果が限定的となるため、体外受精などより高度な治療が推奨されます。

小川クリニックでは、患者様お一人お一人の状況に応じた適切な診断と治療方針をご提案いたします。
不妊でお悩みの方は、まずは当院にご相談ください。
経験豊富な医師が丁寧にサポートし、最適な治療計画を一緒に検討させていただきます。

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